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atsukohoshi

男らしさ、女らしさ?~日本とブラジル

更新日:5月1日

Oi gente! Tudo bem?



 

 先日新聞を読んでいたら、「男らしさって」という連載記事を目にしました。そこには男性の生きづらさを生む大きな要因は「働きすぎ」であると書かれていました。特に就職し、結婚すると一家の大黒柱として長時間労働に耐えざるを得ず、そんな生活が定年退職まで続くとも書かれていました。確かに・・・・・。「Karoshi」という言葉も、不名誉なことですが、世界で通じてしまいますものね・・・・



 私が日本に来たのは、1995年だったので、世界のGDPに占める日本の割合が約18%という驚異的な経済力を誇っていた時代でしたが(今は4%ぐらい)、最初に思ったのは、日本が経済大国として成功しているのは、働きバチのように遅くまで働く「勤勉さ」にあるんだな~と、とても感心したことを覚えています。テレビを見ると、「24時間働けますか、ビジネスマーン♪、ビジネスマーン♬」というコマーシャルも流れていましたね・・・・(若い方にはわからないと思いますが・・・)。


 ブラジルでは、両親から「ブラジルで日系人の方々が成功されているのは、持ち前の勤勉さにある」と聞かされていたので、これが日本だ!!と、とても感動したことを覚えています。


 また連載記事の中で興味深かったのは、男性がこうした生き方を選ばされてきた背景には、国の政策もかかわっている、と書かれていた点です。その記事曰く「専業主婦を優遇する配偶者控除や年金制度を設けたことで、男性は仕事、女性は家庭という方向付けをしてしまった」とのこと。なるほど~。


 以前「主婦の友」という雑誌に関するコラムを読んだことがあるのですが、そこには、『高度成長期、日本の経済は急成長。社会は「企業戦士」を求め、その妻には「家庭の一切を仕切る主婦」であることをのぞんだ。「専業主婦」という言葉が誕生し、妻自身も「プロ意識」が高まり、家事をパーフェクトにこなす「プロ主婦」が家庭の主役になった。』といった解説が書かれていました。男性は仕事、女性は家庭という考えは、国が主導した役割分担でもあったんですね。



 私が日本の歯科大学に留学しているとき(1995年~97年)、職場には既婚女性が全くおらず、既婚者はみな男性で、女性は独身者ばかりだったことに、とっても驚かされました。当時は、寿退社も当たり前でしたよね。私の世代では、結婚と同時にキャリアを諦めた方が、本当に多いな~と思います。


 今にして思えばもったいない話だな~とつくづく思うのですが、国の政策や社会的な雰囲気がそうさせてしまったのでしょうね。日本は単一民族で均質性が高く、伝統的で保守的な価値観、そして同調圧力が強いと感じるのですが、寿退社もその影響を受けていたんでしょうね。私も、結婚・出産を機に、日本での歯科医師免許取得を諦めてしまったのですが・・・・・・

 

 でも、今は男女共同参画や、ジェンダーフリーなどが盛んに叫ばれていて、だいぶ変わっているんだろうと思うのですが、この連載記事を読むと、まだまだ昔のマインドが染みついているんだな~と感じました。確かに、日本では男女平等の課題が依然として存在していて、特に管理職やリーダーシップのポジションにおいては、男性が優位に立つ傾向がありますよね。日本の高度経済成長は、日本にとって大きな成功体験だったのでしょうから、その成功体験に引きずられているのかもしれないですね。でも、そんな中、JALの社長がキャビンアテンダント出身の女性になられたというニュースは、女性として大変うれしく、変化の兆しを感じられますよね☺。


 では、「男らしさ」「女らしさ」、そして社会での男性と女性の役割について、日本とブラジルの違いについて、個人的な感覚を紹介したいと思います。あくまでも個人的感覚です。


 まず、わかりやすい例からみると、ブラジルでは「お茶出しは女性の役割」という認識は全くありません! 女性の大統領も過去出てますし、女性の管理職も多くいます。多くの企業がジェンダーダイバーシティに注力していて、女性の管理職進出を後押ししています。ブラジルに住む私の友人も専業主婦はほとんどいません。多くの方々がフルタイムで勤務し、管理職にもついています。ブラジルは多様な民族や文化が混在する国ですが、この多様性がジェンダーや性別に対する柔軟性を生み出していることは間違いないと思います。


 日本男性の「男らしさ」って何だろうと考えると、やはり家の大黒柱!という強いイメージでしょうか。でも日本人男性は、控えめで礼儀正しさを重んじる傾向があるように感じます。また仕事に対する真摯な姿勢や責任感が強く求められるようにも感じます。さらに日本の男性は組織の一員という感覚が強く、組織のために尽くすことが期待されている印象で、個人の意見や抵抗感を控え、組織のために自分を犠牲にするような印象も強く受けます。


 一方のブラジル男性は、仕事に対する真摯な姿勢や責任感も求められますが、組織のために尽くすという感覚は少ないと思います。組織への帰属意識というよりも、人間関係に重きを置く感覚で、社交性が強く求められる傾向にあります。そのため、感情表現や愛情表現も豊かで、職場では堅苦しい形式よりも柔軟性を求める感じです。労働時間やスケジュールに対する柔軟性も高く、働く男性もプライベートな時間を重視する傾向が強いです。その結果として、日本人から見ると仕事がしずらい相手と思われる傾向にもあります。まあ、それはブラジル人から見る日本人も同じで、お互い様なのですが、この辺の対応についても、H&Aポルトガル語教室では生徒様にしっかり解説しています。


 日本の女性の「女らしさ」というと、優雅さや控えめさが重視され、しばしば従順で、家庭や子育てに専念することが期待されるといった印象がありますね。一方のブラジルの女性は、キャリア志向が高く、様々な分野で上位のポジションを目指しています。感情表現やコミュニケーションが重視され、自己主張が強い傾向にもあると思います。また仕事でもプライベートでも美しさやセクシュアリティが注目され、オープンな性格や社交的なスキルも重要視されます。


 女性の和服姿って、本当に優雅で控えめな感じがして、私は大好きで、着付けなども習ったりしているのですが、ブラジル人は肌を露出するセクシーさを追い求める感じです。ですから、いつまでたっても、何歳になっても


ブラジル女性の水着はビキニです!!



 日本とブラジルでは、文化や国民性の違いから、それぞれ男らしさ、女らしさ、そして職場での役割の違いなどが見られますが、世界共通の事項としては、もっともっと女性が働きやすい、女性のスキルが生かされやすい環境を整えていくこと、そして特に日本の男性にとっては、もっと柔軟な働き方、柔軟な思考が認められる社会を作り上げていくことが大切ではないでしょうか。


 現在、H&Aポルトガル語教室で学ぶ20代男性も、ブラジルへの赴任に向け、ポルトガル語能力の向上に取り組んでいるのですが、やはり気にされるのは、ブラジルでの働き方です。ジェンダーに対する感覚も、日本とは異なりますので、どのような点に気を付けてコミュニケーションをとるようにすべきかを、ビジネスシーン、プライベートシーンなどを想定してレッスンに取り組んでいます。


 このようにH&Aポルトガル語教室では、言語だけではなく、日本とブラジルの文化や習慣の違い、コニュニケーションの仕方の違いなどに注意しながら、確実なレベルアップを目指す効率的なレッスンを進めています。ご興味のある方は是非下👇の動画(26秒)をご覧の上、無料体験レッスンをお申し込み下さい。


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👇こちらの動画も是非ご覧ください(57秒)。

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