Oi gente! Tudo bem?
2025年になりました! 今年最初のブログです。皆さま、本年もよろしくお願いします。日本のお正月といえばお節料理ですよね。我が家でも、家族でお節料理を囲み、ほのぼのとした新年を過ごすことができました。では、ブラジルにおけるお正月料理って何でしょう????
ということで今回は、ブラジルの新年における「食」に焦点を当ててみたいと思います。
ブラジルの大晦日やお正月は、家族や友人とって大切なひと時。皆が集まり、次のような料理を皆で楽しむことが一般的です。
レンズ豆
レンズ豆は硬貨に似ていることから、金運や繁栄を願う料理として新年によく食べられます。煮込み料理やサラダに使われることが多く、お正月の食卓には欠かせません。レンズ豆を食べる習慣は、ヨーロッパの豊穣や繁栄を祈る食文化に由来しています。ポルトガルでは、年の初めに「運を呼び込む」食材を食べる習慣があり、この伝統がブラジルにも引き継がれているんですね。
豚肉
ブラジルでは豚は、前進する動物とされ、新しい年に前向きに進むことの象徴して食卓に上がります。具体的な料理としては、ローストポークや豚肉のソーセージが定番です。これらの料理は、簡単に準備できることから、多くの家庭でよく見られます。
ザクロの種
豊穣や繁栄を象徴するザクロの種を食べる習慣もあります。この食文化は、ヨーロッパや中東をはじめとする多くの地域で見られるのですが、種を乾燥させ、財布に入れておくと金運が上がるとも言われています。ザクロの種は「増える」「広がる」というイメージがあるので、家族の繁栄や富が増え続けるようにという願いが込めらています。
では、ブラジルへ移民した日系人のご家庭での様子はどうでしょうか? 今では、日系人も3世、4世が主流となっているため、食卓の様子も徐々に変わってきています。
初期の移民世代(1世)
1908年に始まった日本からの移民ですが、当初は主に農業に従事し、厳しい労働環境の中で日本の文化や伝統を守ることが生活の軸となっていました。そのため、新年には可能な限り日本の伝統に沿った過ごし方が好まれていたようです。
おせち料理の再現
日本から持ち込んだ限られた食材や現地の食材を工夫しながら、おせち料理を準備していました。特に、餅つきは多くの移民家庭で大切にされていた重要な年末行事で、移民1世だった私の両親も、毎年の餅つき、そして年始のお雑煮は欠かしませんでした。
宗教的な儀式
仏壇や神棚に正月飾りを置き、新年の祈りを捧げる風景が見られました。
ただし、移民生活の厳しさから、日本の伝統を100%維持するのは難しく、現地の文化との融合が徐々に進んでいったようです。
2代目(2世)
こちらは私の世代です。日系2世はブラジル生まれであるため、学校や地域社会を通じてブラジル文化に親しむ一方で、家庭内では日本の伝統を強く受けて育てられました。現在、私の兄がブラジルに住んでいますが、彼の家を覗いても、両文化の融合が見られます。
ブラジル料理との融合
おせち料理と並んで、ブラジルの伝統的な新年料理(レンズ豆や豚肉)も食卓に加わります。ただし、我が家では両親が日本流を貫いた方だったので、レンズ豆や豚肉が食卓に上がることはありませんでした。この辺りはそれぞれの家庭によりますね。
二言語・二文化の生活
新年の準備として、年末には餅つきを実施する家庭も多く、兄の家庭でも毎年餅つきをやっています。同じ日系人の方々を呼んでやることが多いのですが、その一方で、地域の友人たちとブラジル流の年越しを楽しむ機会も多くあります。
3代目(3世)
日系3世になると、日常生活の中で日本語を話せる人は減少し、ブラジルの文化がさらに強く根付くようになります。私の姪が日系3世になりますが、日本語はあいさつ程度の簡単な会話以外、もう話せません。そして日本的な価値観や伝統は「特別なもの」、「異国のもの」という感覚が強くなります。
ハイブリッドな新年
日本の伝統はところどころに見られるかもしれませんが、どちらかといえばブラジルの自由で陽気な新年の祝い方を取り入れた「ハイブリッドな新年」が一般的です。でも、年末に両親のところに行けば、まだ餅つきをやっていますので、年が明けると、その餅を食べながら、白い服を着て波をジャンプするなど、ブラジル特有の新年を楽しみます。
簡略化された日本の伝統
日系2世の兄のところでは、まだ餅つきが行われていますが、餅つきの代わりに市販の餅を利用するなど、より簡略化されたというか、日本ではもうおなじみのスタイルがメインとなっています。
4代目(4世)
日系4世ともなると、ブラジル文化が日常生活の中心となり、もう他の国からの移民の方々との違いはあまり見られなくなります。ただし、日系人コミュニティやイベントを通じて、日本文化への興味や関心を持つ人も少なくありません。
日本の伝統は象徴的な存在に
おせち料理や餅などは、家庭で作るよりも、日系人コミュニティのイベントで楽しむものとして認識されることが多くなります。
新たな再発見の動き
一方で、若い世代では、自分のルーツに関心を持つ方が増えており、日本文化や習慣を再発見しようとする動きも見られます。たとえば、料理教室や伝統行事への参加などを通じて、自分のアイデンティティを深める人もいます。
ブラジルは多民族国家ですので、日系人以外のコミュニティー、例えばヨーロッパ、アフリカのコミュニティーでも、それぞれの国の伝統的なお正月の過ごし方が、受け継がれていると思います。ただし、ブラジルの言語がポルトガル語であることからもお分かりのとおり、全体的に見れば、ヨーロッパの伝統を引き継ぐ食文化が、お正月における一般的なブラジル料理といっても過言ではないと思います。
レンズ豆やザクロの種などの食材は、それを食べるだけで良いことが起こるという「シンプルな信仰」に支えられていますが、このような前向きな考え方は、ブラジル社会の多くの場面で見られる特徴です。ただし、その一方で「出身国の文化・習慣、そして多様な文化や背景に対しても敬意も示しながら新たな調和を生んでいく」 というのが、ブラジルの陽気で楽観的な新年の過ごし方と言えると思います。
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